2021/12/06 16:08
器デザイン・制作 / いにま陶房 鈴木雄一郎
やさしい器シリーズ
10年前に妻が一時片麻痺になった時期がきっかけとなり、年齢を問わず食卓に集うみんなが
同じ器で楽しむ器がつくりたい。
その思いの中で、妻と相談しながら形を思い描き取り組み出しました。
鉛筆を手に取り、クロッキー帳にイメージを描くを繰り返す。
デザインがみえてきたところで轆轤に向かい立体にしていく。
いくつか形が出来たところで窯焚き焼き上がるとすぐに使ってみる。
使う事でわかる気づきから形を見直し改良しては使うを繰り返す。
時間はかかるけれど、想いが目指す形に近づいていく喜びが夫婦の生活と製作の励みになりました。
リムボウル、こども茶碗、こどもカレー皿と形が生まれて、2012年から発表をはじめましたが
その後も改良を加えながら現在に至ります。
当時の辛い経験がなければ、やさしい器は生まれていなかったかもしれません。
今はひとつひとつの経験や気持ちをやさしい器に込めてものづくりとして製作に向かいあえる日々に喜びを感じ
過ごしています。
器デザイン・制作 / いにま陶房 鈴木雄一郎
鈴木雄一郎
神奈川県茅ヶ崎市生まれ
東京芸術大学美術学部デザイン科卒
信楽にて陶を学ぶ
1999年、奈良県吉野郡川上村にて「いにま陶房」の屋号で製作を始める
朝日陶芸展 入選 天理ビエンナーレ 入選
クラフトフェアまつもと・灯しびとの集い・工房からの風などのクラフトフェアに出展
全国各地で展示(企画展・グループ展)